「痛み」に対する認識療法の有効性について実際に体験出来た私は、長谷川淳史先生が代表をされているボランティアグループ「TMS-Japan」の会員に参加させて頂きました。そして石川県小松市の整形外科医である加茂淳先生が会員であることを知りました。
TMS-Japanの活動に整形外科医が参加されている事は、私にとってとても心強いものに感じ、TMS-Japanのサイトで紹介されている先生のサイトを訪れました。そこには痛みに関する豊富な資料、情報が掲載されており、さらに先生の臨床報告やコメントがあり、とても勉強になりました。
その中で先生が力説されているのが「筋筋膜性疼痛症候群」についての事でした。腰痛、肩こり、膝の痛みなど、私たちが感じている痛みの大半はこの「筋筋膜性疼痛症候群」で、筋膜などにできたしこり(トリガーポイント)が引き起こしているというものです。そして他の医療機関で「椎間板ヘルニア」や「変形性膝関節症」などの診断を受けた方が、トリガーポイントを緩めることによって、手術なしで治癒してしている例が毎日のように報告されています。
私も10年ほど前から「筋筋膜性疼痛症候群」や「トリガーポイント」については知っており、専門書を購入して勉強し施術に使った事もありましたが、トリガーポイントが起こす痛みは特殊な例だと考えていました。
しかし、先生のサイトで次々に紹介される「筋筋膜性疼痛症候群」の論文や症例を元に、実際に施術の中で使っている内に、私たちの身体に現れている痛みや凝りのほとんどが「筋筋膜性疼痛症候群」であり、それが筋膜などにできたトリガーポイントが起こしている事実を確信するようになりました。そして痛みやこりの原因となっている「トリガーポイント」を的確に見つける事ができるようになってくると、施術効果が飛躍的に上がるようになってきました。
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の事を痛みで困っている方にもっと知って頂こうと、非営利組織として
トリガーポイント研究所を設立した折には、加茂淳先生が名誉顧問への就任を快く引き受けて下さいました。