今年は世界的に異常気象とか言われているようだが、当地飯塚市でも梅雨明けが早く、七月初めから厳しい暑さが続いている。わが家は緑に囲まれ比較的涼しく、例年はクーラーを使用することも少ないのだが、今年は連日三十五℃にも達する暑さで、このところ午後はクーラーのスイッチを入れ、ごろ寝をする有り様である。
もうすぐお盆だが、こんなに暑くては仏さん達も孫子の顔を見にこの世に出てくるのも躊躇(ためらわ)れるのではと思われる。せめてひとときでも涼しいようにと、お墓に氷を載せても忽ち溶けてしまうだろうし、お供え物もこの暑さではすぐに腐敗して異臭を放ち、ご先祖様も鼻をつまみ横を向かれるのではと思ったりする。
世界中を見回すとアラブの春以来イスラム諸国は不安定のようで、トルコもエジプトも内乱の様相を呈しているし、政権打倒に立ち上がったシリア民衆とサダト大統領の争いは日を追って激化し、犠牲者も多く避難民も真夏の砂漠を彷徨う有り様で、まだまだ終結の目途は立たない状態という。また双方の後にはそれぞれに武器を売りつけるロシアとアメリカが居り、事態をさらに複雑化しているらしい。
アジアに目を移すと、台頭著しい中国が南シナ海へ進出し、東南アジア諸国と領有権争いをしている。
北朝鮮は相変わらず核開発を巡り、日米韓三カ国と激しく対立している。最近では中国との関係もギクシャクしているとか。
南米でも躍進著しいブラジルで、大規模デモが発生するなど、不安要素に事欠かないようである。
この他、英国はアイルランド問題を、ロシアはチェチェン問題を抱えているなど、どこを見ても争いが絶えないようである。
これらを思い合わせていると、このところの異常気象は、あまりにも愚かな人間の争いに、神が下した天罰かも知れないなどと考えたりする。
地球上の総人口は六十億とか七十億とか言われているが、今もアフリカなどの後進国では、毎年少なからぬ餓死者が出るほどの食料不足に悩んでいることだから、戦争でお互いに殺し合い、人口調節しているのかと皮肉な見方もしたくなる。
それにしても、この暑さというのに、シリアやエジプトなど灼熱の砂の中で戦う人々はまことにご苦労なことと思われる。
テレビでは、この猛暑はまだまだ当分続くようだと伝えている。値上がりした電気代が気に掛かるが、今日も冷房して天罰を避けるとしよう。
(平成二十五年八月六日)