天気予報では大荒れの新年と言っていたが、夜明けに雷鳴が少々あったくらいで穏やかな年明けとなった。
しかし朝食後、表に出たら一面の銀世界、きっと今年は良い年になることだろう。
西風が冷たいところを見ると、西方浄土も荒れ気味か。旅立ちはもう少し先にしてもらうとしよう。
今年の正月も老夫婦二人、まことに静かな元旦だ。お互い食も細くなったことだし、来客もないことだから、お節料理も作らない。数の子と田作の煮付け、蕪の酢漬けと頂き物の丹波の黒豆を肴に、これまた頂き物の銘酒「奥丹波」を少々口にして正月祝いとする。
思えばもう四十年も昔のことになろうか、たまプラーザの狭い我が家に親戚たちが集まって賑やかな正月をしたこともあった。みんな若く元気が良かったものだが、あの中から二人があの世に行ってしまった。
まだ学生だった次男もとっくに二人の子供の父親となっている。歳月人を待たずとはよく言ったものだ。私は足腰を擦りさすりしながらも、何とかここまでやってきたが、来年はどうなることかわからない。
まあワープロのキーを叩ける間は雑文を書いて遊ぶことにする。願わくばワープロに覆い被さる形で旅立ちたいものである。
(平成二十七年 元旦)
ramtha / 2015年6月12日