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「ロシアの闇」

昨日の毎日新聞に「ロシアの闇深く」と見出しをつけた記事があった。その概要を抜粋して転記する。

”ロシアの野党勢力指導者で元第一副首相のポリス・ネムツォフ氏が二月二十七日深夜、モスクワの中心部で何者かに射殺されたという。なお同氏は三月一日にモスクワで予定された大規模な反政権デモを組織したほか、ウクライナ危機へのロシアの直接介入を証明する報告書を準備していたらしい。弁護士によると、同氏は最近ネット上で脅迫を受け、警察に通報したが身辺の警護体勢は取られなかったという。

ネムツォフ氏が歩行中に車から銃撃された場所は、クレムリン(ロシア大統領府)のすぐ近くで、野党指導者を標的にした暗殺と見る支持者からは「見せしめ効果」を狙ったとの見方が出ている。

二〇〇六年に政権批判で知られた女性記者アンナ・ポリトコフスカヤさんが殺害されたのは、プーチン氏の誕生日だった。同年にロンドンで起きたロシア情報機関元幹部リトビネンコ氏の毒殺など反政権派に絡む変死・暗殺という「闇」の歴史が繰り返された形だ。”

プーチン大統領は、かつて東ドイツに情報部員として駐留中、東西ドイツの壁が民主化を求める大衆により一夜にして破壊されるのを目にし、大衆運動の恐ろしさが身にしみているとか。
こんなニュースを聞かされると、ロシアはまだまだ旧ソ連時代からさして変わりがないように思われてくる。中国といい北朝鮮といい、独裁国家は同様な闇に覆われているに違いない。

日本も戦前は軍部独裁とも言うべき時代で勤労奉仕をさせられたり、学徒出陣で徴兵されたりしたが、未熟な私は闇の中に居る意識は無かった。戦後七十年民主化社会を経験した今、顧みて、あれは闇の中に居たのだと思い知ったことである。

私のような愚かな庶民は、闇の中に座らせられても、時間が経つにつれ、視力が衰え環境の変化も感じなくなるらしい。

先頃の民主党政権の醜態に呆れた大多数の国民は、自民党ダントツの一強多弱の現状に不安を感じていないかも知れないが、最近の安倍政権の行動には首を傾げざるを得ないことが少なくない。
安倍総理よ「驕(おご)る平家は久しからず」を肝に銘じて、日本に闇を招かぬよう心がけてもらいたい。

(平成二十七年三月二日)

ramtha / 2015年7月2日