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「地方衰退と無投票選挙」

先月行われた統一地方選挙では、立候補者が少なく、無投票で議員が決まる地方自治体が多数あった。

今朝の毎日新聞では、この問題を住民所得の減少と絡めて調査分析している。
これによると今年の統一地方選挙があった七〇六自治体について平成二五年の住民平均所得を見ると、前年度より所得が減ったのは約三割の二〇一自治体で、このうち議員選が無投票となったのは四八自治体(23.9%)に上った。四八のうち四四は町村であった。また、四八のうち三四自治体は、前回の平成二三年の議員選が選挙となっていた。

一方所得が前年と同じか上回った五〇五自治体で、無投票は五五自治体(10.9%)にとどまった。

都道府県別に平均所得と議員選が無投票となった自治体が占める割合を見ると、平均所得トップ一〇は首都圏の一都三県、中京圏の愛知、関西圏の大阪・兵庫などが占め、無投票の割合は少ない。二五位の山梨あたりを境に下位の県で無投票割合が高かった。(富山の議員選は一自治体。島根は二自治体しかなく、いずれも無投票で両県は100%となった。)

なお、これに関して宮崎雅人・埼玉大学準教授は、「平均所得が低下し議員選挙が無投票という自治体はほとんどが町村である。こうした町村では人口規模が小さく財政力の低さから議員報酬が低くなっており、高齢化や人口減少の影響もあって議員のなり手が少ないのではないか。これまで町村議会議員は六十歳以上の男性自営業者(農業者や商工業者)が多く占めてきたが、無投票の自治体では、こうした人材の供給が難しくなってきているのだろう。無投票を回避するために議員定数を削減する自治体もあり、深刻な状況だ」とコメントしている。

地方議会の活性化もさることながら、首都圏の一極集中と地方の衰退は、緊急な課題であるにも拘わらず、政府もこれと言う具体策もないまま、手つかずのまま放置されているのが現状である。

前にも私見を述べたことだが、地震が多発している今日、首都直下地震の対策も速やかにしておかなければ、日本の政治経済一切が麻痺してしまう。
それには政府機能の分散はもとより、大手企業の本社機能も、さらには大学などの研究機関も地方に分割移転するなど、バックアップ体制を確立しておかなければならない。

以前とは違ってインターネットなど通信手段も格段に進歩しているから、これらを活用できる今こそ、すぐに取り掛からねば悔いを後世に残すことになる。

安倍総理よ、まずこれをやらねば、憲法改正論議などをしている時間がない事を自覚してもらいたい。

(平成二十七年五月十一日)

ramtha / 2015年8月18日