今朝の毎日新聞投書欄に「麻生発言は正しいと思う」というタイトルで、七五歳の男性から、大要次のような意見が寄せられていた。
「麻生副総理の言葉は荒いが一理はある。『糖尿病になって入院するヤツの医療費は俺たちが払っている。公平では無い』ということだ。
これには前置きがあって、『暴飲暴食によって』となる。いわゆる不摂生のたたりと麻生氏は言いたいのだ。現在の国民皆保険制度は前歴を問わない。
例えば暴飲暴食による糖尿病、喫煙者の肺ガンなどは医療費の自己負担分の割り増しを求めるべきだろう・・・」
私は生来の病弱で、肺結核をはじめ数々の病気を患い、ずいぶん健康保険のお世話になっているので、もっぱら保険料を負担するばかりの健常者が、このような意見を持つことは尤もなことと理解出来るし、不摂生が原因の場合、自己負担を割り増しすべきだとする意見にも全く賛成である。
問題はそれを実施するには病気の原因が不摂生に因るものか否かの判定をどうするかにある。
各自の生活履歴によって区別するとすれば、その態様をあらかじめ記録しておかなければならない。また記録の信用性を担保するには、本人以外の誰が記録するのか、保存はどうするのかなど、難問山積みで不可能と言わざるを得ない。
それでは諦めるしかないのだろうか。
そこで、一つの方法として、毎年一回行われている定期健康診断を活用してはと考える。
今日健康保険組合などで、組合員の健康管理のため年に一度健康診断が行われているが、強制的なものではないこともあり、健常者の中には、俺は必要が無いなどと受診しない者も少なくないと聞いている。
しかし、医師の診断を受けるとき、健康保険証に添えて、直前の定期健康診断の記録を提出することを義務づける事にしてはどうだろう。
今日、健康保険証が無ければ、医療費は全額自己負担となるが、保険証の提出があれば、自己負担は三~一割となっている。しかし直前の定期健康診断の記録によって不摂生の結果で無いと証明されない限り、保険証の提出があっても、自己負担を五割とするなどしてはどうだろう。
こうすることで、健常者の不公平感を和らげ、定期健康診断の受診率を上げ、延いては病気の初期発見、初期治療にも繋がり、医療費の節約も期待できるものと思われるがどうだろう。専門家のご意見を伺いたい。
(平成二十五年五月十四日)