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「人質事件は膠着状態」

今日の毎日新聞の記事によれば、イスラム国は身代金支払い期限が経過した時点で湯川さんを殺害するとともに、後藤さん解放の条件を、身代金要求を取り下げ、新たにヨルダンに拘束されている女性死刑囚サジタ・リシャウィの釈放を要求する映像を公開した。

サジタ・リシャウィ死刑囚は平成十七年、ヨルダンの首都アンマンで五十七名の命を奪った三件の連続ホテル自爆テロ事件を起こしている。

リシャウィ死刑囚はイスラム国の前身組織「イラクの聖戦アルカイダ組織」の関係者とのことである。
事件は新たにヨルダンを巻き込み、より複雑な問題となり、その行方はいよいよ分からなくなった。
ところで私が耳にした人質事件といえばすぐに思い出されるのが、昭和四十五年三月、赤軍派学生による「よど号ハイジャック事件」である。あの時は機長の機転で、韓国金浦空港に一旦着陸、乗客全員を解放。
人質の身代わりとして運輸省政務次官の山村新二郎代議士が搭乗、その後北朝鮮の平壌空港へ飛行、学生らは亡命、山村氏は生還した。当時しばらくは「男山村新二郎」と賞賛されたことであった。
飛行機搭乗客の持ち物検査が行われるようになったのも、この事件以来のことと記憶している。

(平成二十七年一月二十六日)

ramtha / 2015年6月23日