昨日の毎日新聞には「共産党員五十名不審死 中国、汚職摘発強化が影響か」と言う見出しで大要次のような記事が記載されていた。
”中国共産党が今年に入り、地方の党組織や国有企業などに対し、習近平党総書記(国家主席)が就任した平成二十四年十一月以降、自殺など不自然な状況で死亡した幹部を調査して報告するよう求めていたことが分かった。
その背景には習指導部が「反腐敗闘争」を展開する中、自殺者が相次いでいることがある。中国ニュースサイト財新網は二十九日、不自然な死を遂げた幹部らは五十人以上に達したと伝えた。 (中略)習指導部の発足後、閣僚・省長級の高官ら六十人以上が汚職容疑などで摘発された。
中国の人権派弁護士によると、党中央規律検査委員会の調査は自白強要など過酷なことで知られる。いったん調査されると、無罪となることがほとんどなく、将来を絶望し自殺を図るケースが増えている。
党中央の指示に基づき、自殺、他殺、交通事故など「不審死」の状況を調査するように求めた地方当局の通知はインターネットで流れている。
重点項目となっているのは「自殺」で、財新網などによれば、自殺の場所、方法、原因など詳細な報告を求めており、自殺原因の項目として「規律違反」もある。規律検査委や検察当局が本人や家族らを調査していたかも回答するように求めている。”
これを見ると、習近平主席が汚職摘発をしているとは耳にしていたが、三権分立の未確立の中国では、汚職摘発が私怨復讐や権力闘争の手段に用いられるなどしているのではないかと思われる。
世界第二位の経済大国となった中国だが、法治国家への道は容易ではなく、そこに到達するには、共産党の一党独裁の崩壊が避けられないことではないか。
(平成二十七年一月三十一日)
ramtha / 2015年6月27日