昨日に引き続き、元外交官の馬渕睦夫氏著の「反日中韓を操るのは、じつは同盟国アメリカだった!」を読む。
アメリカの歴史は、アメリカ政府とロスチャイルドなどイギリスの銀行家との通貨発行をめぐる戦いだったと言っても過言ではありません。18世紀の建国以来、20世紀初頭までその戦いは続きました。
戦いの結果は、巧妙な作戦によってロスチャイルド側の勝利に終りました。アメリカ政府は破れました。1993年にロスチャイルド系銀行を中心とする国際銀行家たちが、中央銀行の設立に成功して、ドルの発行権を握ってから、今日までその体制が続いています。
世の中で一番誤解されているのは、中央銀行と言われる銀行の位置づけです。中央銀行を「公的な」銀行と考えていることにそもそもの間違いがあります。
アメリカの中央銀行は、マスメディアではFRB、連邦準備銀行、連邦準備制度理事会などいろいろな呼び方がされていますが、連邦政府の機関ではなく100%「民間銀行」です。株主構成は公開されていませんが、アメリカのいくつもの書物に株主情報の一端が記されており、それらの最大公約数を見ますと、主要株主はロスチャイルド系の銀行であることがわかります。
制度上は、連邦準備銀行を統括する連邦準備制度理事会の議長は、上院の同意を得て、大統領が任命することになっています。しかしあくまでも形式的なことであり、実際は大統領が自由に議長を選任できるわけではありません。大統領は、候補者として上がってきた人を承認しているに過ぎません。その候補者は株主の国際銀行家たちが選任し、マスメディアを使って有力候補であることを世間に印象づけ、大統領が承認せざるを得ないように持っていっているのです。
アメリカの中央銀行(FRB)は、政府が一株も持っていない民間銀行です。他国の中央銀行も似たようなものです。日本銀行も公的機関ではありません。ただし日銀はまだましな方で、政府の出資額は55%と過半数を抑えています。だから日本政府は日銀総裁人事の決定権を持っているのです。
念のため日銀のホームページを見ると「日本銀行は、日本銀行法によりそのあり方が定められている認可法人であり、政府機関や株式会社ではありません」と書かれています。
ナポレオン戦争以来、ヨーロッパとアメリカの金融を牛耳ってきたのはロスチャイルドなどの国際銀行家でした。現在は大きく変わって共通通貨のユーロが誕生し、欧州中央銀行(ECB)というものができていますが、依然として彼らの影響下にある事は変わりません。ユーロを握っているのも国際銀行家です。
彼らはドルの発行権を握っていますので、ドルが基軸通貨であり続ける限り、世界の政治経済に対して大きな影響力を持ち続けることができます。
仮にアメリカの国力が弱まってドルの信用が衰えても、彼らは欧州中央銀行も抑えており、実質的にユーロを刷ることができるようになっています。基軸通貨としてのドルが衰えても、それに変わり得るユーロがありますので、彼らにとってはアメリカが衰えても影響は無いのです。彼らには、そもそも国家や国籍と言う概念はありません。
(注)ロスチャイルド=ユダヤ系金融業者の一つ。イギリス最大の富豪。始祖マイヤー・アムシュル・ロートシルトが18世紀後半フランクフルトで金融業を始めて富貴の基礎を作り、その孫に至ってイギリスの貴族に列し、ヨーロッパ各地で金融業を営む。(広辞苑)
① 私にとって、世界金融の実情等は、初めて知ったことばかりで、ただ唖然としている。
今日、世界各国の輸出入に携わるものは、為替相場の変動に一喜一憂しているが、これを見ると、実体経済の好不況とは、別のところにいる一握りのユダヤ系金融業者に操られていると言うわけで、額に汗して働くのが馬鹿馬鹿しくなってくる。
② 幸いにして、わが国の金融を預かる日銀は、今のところ彼らの毒牙におかされていないようであるが、狡知に長けた彼らの事だから、いつ何時日本に上陸してくるかもしれない。関係当局は十分警戒してもらいたいものである。
③ ユダヤ系金融業者は莫大な資産を所有している上に、なおも利益を追求すると言うのは、どういう心理だろう。彼らは裏では慈善事業に寄付するなど、別の顔を持っているのだろうか。ただひたすら利益を追求し金を溜め込むと言うのでは、あまりにも寂しい人生ではないか。
④ 旧約聖書の創世記神話では、ユダヤ人は神に選ばれた民であり、彼らは今なおそれを信じているとも聞いている。とすれば、彼らにとって人以外の民族は獣にも等しい存在で、他民族からの収奪には、良心の呵責など感じないと言う事かも知れない。
第二次世界大戦後の経済面を見ると、終戦時にはアメリカは一人勝ちの状態で、世界のGDPの半分はアメリカが占めていました。アメリカ国民にとって良い事ですが、ウォール・ストリートの国際銀行家たちにとっては望ましい状態ではありませんでした。
つまりキリスト教倫理が強い国民を有する強力な国家アメリカの存在自体が、世界を社会主義化しようとするユダヤ人にとっては障害であったのです。天皇の下に国民がまとまっていた民度の高い日本が東アジア社会主義化の障害であったように、第二次世界大戦後はそのアメリカ自体が世界を社会主義化する上で障害となったのです。そこでアメリカ国家弱体化のために、彼らは主に三つの戦略を立てました。
一つは共産主義を育てて、アメリカの対立軸を作る冷戦構造です。
冷戦を生み出し、共産主義の脅威を煽れば軍拡が起こります。軍拡複合体にとっては、自分たちの利益を上げるために、戦後の秩序として冷戦構造を生み出すことが必要でした。国民には激しく対立しているように見せて軍事予算の拡大を承認させ、裏では手を結んでおくのです。第二次大戦中にアメリカとソ連は同盟したわけですが、戦後もそれを続けさせようとしました。実際、朝鮮戦争、ベトナム戦争は圧倒的に戦力に勝るアメリカ側が、、当然勝てるはずの戦いをあえて勝とうとしなかった事実がいくつも明らかになっています。冷戦そのものがアメリカとソ連が結託した八百長でした。二つ目は、国際主義を実現するために各国の国家主権を奪うことです。具体的には国連、IMF (国際通貨基金)などの国際機関を作る事を計画しました。各地域で自由に金融活動をして儲けるためには、国家主権は障害となります。
IMFは、国際銀行家が世界を金融で支配するためのものです。1997年のアジア通貨危機の時には、タイ、インドネシア、韓国がIMFの支援を仰ぎ、金融を握られてしまいました。
マレーシアはマハティール首相がIMFの管理下に置かれることを拒んだため、国際銀行家の批判に晒されました。要するに、IMFは国際銀行家と一体だということです。国連もIMFも公的な機関のふりをしながら、実際には国際主義者たちが影響力を行使している機関です。
三つ目は、アメリカの国力を疲弊させ、アメリカ国民の道徳心を低下させて、アメリカ国内での影響力を拡大することです。戦後直後は、アメリカ国内においてWASP(白人、アングロサクソン、プロテスタント)が健全であり、国民の志気もまだ高かったため、アメリカをいかに歪めていくかということが重要でした。アメリカを弱める手段の一つが戦争です。長引けば長引くほど国力は弱まって行きますので、その間に影響力を高めようと言うのが彼らの考え方です。
その決定的な危機となったのが泥沼のベトナム戦争でした。十年にわたるベトナム戦争の結果、アメリカ社会は分裂し、政府やエスタブリッシュメントに対する国民の不信感が高まりました。その間に、ユダヤ系の人たちが社会的にエリート層に入り込みました。
これを読んで目を開かされたことが数々あるが、同時に考えさせられたことを書き留める。
① 戦後の日本は、戦争放棄を国是として、ここに記された戦争には関与しなかったから、幸いにしてユダヤ人の陰謀に踊らされる事を免れた。
② 日本の安全保障はひとえに日米安保条約に頼っているが、そのアメリカがユダヤ人の支配下にあると言うことであれば、日本もまた彼らの罠に陥る恐れが十分あることになる。我々庶民にはなす術もないが、安倍総理を始め政府首脳は、こうした裏の真相を熟知し、十分な対策をしてもらいたいものである。
※エスタブリッシュメント=「社会的に確立した体制・制度」やそれを代表する「支配階級」を言う。
(平成二十七年八月二十三日)
ramtha / 2016年1月26日