筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

一、愛嬌(アイキョウ)

「愛嬌のある娘」といえば、何時も笑顔で誰にでも好かれる女の子をいうが、字統によれば、愛(アイ=いつくむ・したしむ)は、「後ろを振り返って立っている人の形」+「心」の会意文字で、後ろに心を残しながら、立ち去ろうとする人の姿を写したものであろうという。

愛とは立ち去ろうとする気持ちと其処に留まろうとする気持ちの交錯した状態で、いずれとも決めかねている心が原義のようである。

因みに曖昧(アイマイ)は、はっきりしないこと。紛らわしく、確かでないことをいう。

嬌(キョウ=なまめかしい)は、女+喬(キョウ)の形声文字。字統によれば、喬は高楼の上に矛を立てて神を招く意で、神明の寄りつくところをいい、嬌は「説文新附」に「姿よきなり」とある。

これをみると愛嬌とは人の気を惹く魅力ある女性ということのようである。

今昔物語には、久米の仙人が空を飛行中、吉野川で洗濯をしているうら若い女の脛(はぎ)を見て、通力を失い墜落したという話があるが、仙人をも魅惑するのが女性の愛嬌というものだろう。

ramtha / 2017年7月16日