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十一月三日「パク君の考え」

今日の毎日新聞の七面に、近年、テレビでしばしば顔を見る人気者パク君こと、在日アメリカ人、パトリック・ハーラン氏へのインタビュー記事の中で、次のようなことを語っている。

トランプ大統領の当選が決まってから一年。直後に安倍晋三首相は、ニューヨークに出かけていき、それ以来二人はいい関係を続けている。英語に「プロマンス・仲の良い男友達」という言葉があるが、それを地でいってるかのようだ。波長は合うようだし、お互いに気を使いあっているのが良く分かる。ここまで気を使う姿を見せつけられると、「そのうち、とんでもない交換条件を出してくるのでは?」という疑念が生まれてくる。注意したほうがいい。どんな要求を言い出すのだろうか。二酸化炭素(CO2)を削除する国際ルールの「パリ協定」から抜けるように求めるかもしれないし、二国間貿易で難題を持ちだすかもしれない。
もし北朝鮮と米国が交戦状態になった時には、全面的な援護を求めるだろう。

米国がアフガニスタンやアフリカで進めている軍事行動への参加を呼びかける可能性もある。そのために集団的自衛権を認め、自衛隊の駆け付け警備もできるようにしたのだろう、と。

さらに「憲法を改正して九条を変えるように」なんてことを言い出すかもしれない。あるいは首相の方が「大統領が求めているから九条を変えざるを得ない。自衛隊も明記しないと」と言うかも。

ひょっとしたら大統領にそう言ってもらって改憲の口実にするのが、首相の本当の狙いかもしれない。

けれども、世界の他の首脳たちのトランプ大統領に対する見方は違う。欧州をはじめとして、主要二十ヵ国・地域(G20)の大半の首脳は「親トランプ」と見られるのを警戒している。難民や移民の人権や報道の自由などを巡る大統領の言動、特にツイッターでの気ままなつぶやきに同調すれば、同種の問題を抱える自国の国民から強い反発を買うことになるからだ。
こうした問題への関心が比較的薄い日本だけが「トランプ劇場」を面白おかしく楽しんでいる。

未だに重要法案が一つも成立せず、与党・共和党の重鎮たちとも対立し、長い年月かけて築いて来た米大統領の威厳と信頼を失いつつある。こんな劇場の実態にそろそろ日本人も気づくべきだろう。

来日中日本のメディアは「大統領は何を食べた」「ゴルフはどうだった」というようなバラエティー話で盛り上がるだろうが、この機会にトランプ大統領がどんなに米社会や国際社会をダメにしているのか、イスラム圏に不要な敵を作り続けているのか、ということも伝えてほしい。

これまでと違って、米国政権との仲の良さが、日本の必ずしもメリットになるとは限らない。いつでも距離をおくだけの心の準備をしていた方がいい。

この記事から教えられたこと、気になったことを後日のために記しておく。

①トランプ大統領が「アメリカーファースト」を唱えていることは心得ていたが、ここまで具体的に考えてはいなかった。

②北朝鮮脅威を盾に、森本・加計問題の隠蔽のために、大義無き国会解散をした安倍総理が、トランプ大統領の要求を名目として、日本の再軍備・自衛隊の強化をしぶしぶながら認めるというシナリオは、容易に理解できる。

③ここには書かれていないが、日米の同盟関係が冷え込むとすれば、日本の防衛は単独ですることになる。その時、それを可能にするためには、日本の核武装をしなければ、ということになるのではないか。
核武装は、これを口にするのも、日本社会ではタブーで、世論の支持を得られるか、疑問である。

④与野党が、社会保障など国内問題で、対立することは当然として、外交・安全保障など外国との問題では日頃意見を一つにしておかなけれぱならないが、日本の現状では覚朿ない限りである。

ramtha / 2018年3月31日