筋筋膜性疼痛症候群・トリガーポイント施術 ラムサグループ

医療保険制度の問題点

慶應義塾大学放射線科講師 近藤誠氏が書かれた一連の書籍によると
現在の医療費を押し上げている成人病の基準値には根拠となるデータがないという。

例えば、高血圧の基準値は2000年に、高血圧の基準値を140/90㎜Hgに引き下げられた。(従来は160/95㎜Hg)
今まで高血圧でなかった人たちも高血圧と診断されるようになったのだが、
その数はなんと2100万人にもなる。

その基準値が引き下げられる事となった根拠となるデータもない上に
逆に高齢の方では血圧が低い方が寿命が短いというデータさえある。

これは高コレステロール血症においても、糖尿病においても基準値には同様の疑問がある。

近藤氏は「成人病の真実=文春文庫刊」で次の様に述べている。

(前略)
 「成人病と言われるもので無症状だったのに、
職場検診や人間ドッグで発見されたものであれば治療の必要がないのです。
それどころか無症状の時に発見された成人病は
治療をすると寿命が短くなる可能性が高いことをデータが示しています。
(中略)
今回この結論を導くのに引用した論文はこれまで医学誌に掲載されたものですから
それぞれの分野の専門家が熟知しているはずのものがほとんどです。

それなのになぜ今まで言われて来た事と異なった結論になったのでしょうか?
 その理由は専門家たちは自分たちの仕事が減る恐れがある論文は引用しない。
引用しても論文中の有利なデータ部分を強調し、不利益なデータには言及しないなど、
専門家としては恥ずべき、そしておよそ一般人には信じられない蛮行が広く行われて来たからです。

さらにデータ的根拠が全くないのに、
検査値がこれ以上であれば治療が必要であるという「基準値」を専門学会が決めてしまうという談合体質があります。

 結局医者たちは病気と患者を増やしたいのです。
中にはこうした現状を憂える医者たちもいますがあまりにも数が少なく、体勢に影響を与えません。

ともかく病気と患者を増やしたいからだと考えれば
権威と呼ばれる専門家たちの蛮行はすべて説明できます。
(後略)

私が関わっている筋骨格系疾患おいても
腰部牽引、腰部コルセットなどはそれを支持するデータが無いにも関わらず治療が行われている。

筋骨格系疾患のほとんどが「筋筋膜性疼痛症候群」だとすると
現在行われている治療は的外れなものとなる。

毎年のように保険料の負担額は増え続け、
家計費に占める割合も大きなものとなっている。
これが必要なものであれば致し方ないが
不要な治療費を国民全員が負担させられているのであれば大問題である。

医療保険制度の崩壊、医師不足などといわれているが、問題の根は深い。

ramtha / 2007年7月21日